冷間成形圧縮コイルばねの標準許容差-Cold formed helical Compression Springs
冷間成形コイルばね－第二部：仕様の表し方 （JSMA_SB001-2:2018）※JSMA規格については日本ばね工業会にお問い合わせ下さい。
コイルばねの仕様の表し方 （JIS_B2704-2:2018）※JIS規格については日本産業標準調査会にお問い合わせ下さい。
【指定長さのときの力（荷重）の許容差】
指定長さのときの力（荷重）の許容差は、有効巻数によって下表による。
なお、許容差は、各欄の二つの数値のうち、絶対値の大きい方の値とする。
| 有効巻数 | １級 | ２級 | ３級 |
|---|---|---|---|
| 3以上10以下 | ±5% | ±10% | ±15% |
| 10を超えるもの | ±4% | ±8% | ±12% |
【ばね定数の許容差】
圧縮ばねのばね定数の許容差は、有効巻数によって下表による。
但し、ばね定数を指定した場合は、指定力のときの長さ及び
指定長さのときの力（荷重）に許容差を指定しない。
| 有効巻数 | １級 | ２級 | ３級 |
|---|---|---|---|
| 3以上10以下 | ±5% | ±10% | ±15% |
| 10を超えるもの | ±4% | ±8% | ±12% |
【自由長さ】
ばね特性の指定がない場合の自由長さの許容差は、ばね指数によって下表による。
但し、ばね特性がある場合は、自由長さは参考値とする。
| ばね指数（D/d） | １級 | ２級 | ３級 |
|---|---|---|---|
| 3以上8以下 | ±1.0%,±0.2 | ±2.0%,±0.5 | ±3.0%,±0.7 |
| 8を超え15以下 | ±1.5%,±0.6 | ±3.0%,±0.7 | ±4.0%,±0.8 |
| 15を超え22以下 | ±2.0%,±0.6 | ±4.0%,±0.8 | ±6.0%,±1.0 |
【コイル内径又は外径】
コイル内径又は外径の許容差は、ばね指数によって下表による。
なお、許容差はコイル内径又は外径のどちらか一方を指定し、
各欄の二つの数値の内、絶対値の大きい方の値とする。
| ばね指数（D/d） | １級 | ２級 | ３級 |
|---|---|---|---|
| 3以上8以下 | ±1.0%,±0.15 | ±1.5%,±0.20 | ±2.5%,±0.40 |
| 8を超え15以下 | ±1.5%,±0.20 | ±2.0%,±0.30 | ±3.0%,±0.50 |
| 15を超え22以下 | ±2.0%,±0.30 | ±3.0%,±0.50 | ±4.0%,±0.70 |
（例±1.0%の場合、+2.0/-0%など）
【総巻数】
ばね特性の指定がない場合の総巻数の許容差は、±1/4巻とする。
なお、ばね特性の指定がある場合の総巻数は、参考値とする。
【コイルの外側面の傾き又はコイル外側の直角度】
端面をテーパ加工又は研削を行ったばねのコイル外側面の傾き、
又はコイル外側面の直角度の許容限度は、下表による。
但し、端面をテーパ加工又は研削を行わない場合のコイル外側面の
傾き又はコイル外側面の直角度の許容限度は、受渡当事者間の
協定による。
| １級 | ２級 | ３級 |  |
|---|---|---|---|
| 0.02L0(1.15°) | 0.05L0(2.90°) | 0.08L0(4.60°) |
また、L0は圧縮ばねの自由長さを表す。
【ピッチの不同】
等ピッチの圧縮ばねは、全たわみの80%を圧縮したとき、
両端座巻部を除いてコイルが接触してはならない。
但し、全たわみ80%を圧縮したときの力（荷重）が最大試験力を超える場合は、
最大試験力の長さに圧縮したとき、両端座巻部を除いてコイルが接触してはならない。
【密着長さ】
圧縮ばねの密着長さは、一般には指定しない。但し、端面を約3/4巻テーパ加工又は
研削したばねで、特に密着長さの指定を必要とするときは下式で求めた値を密着長さ
の最大値として指定することができる。
LC(密着長さ)=Nt（総巻数）×dMax(線径の最大値)